教会・非営利団体のためのMicrosoft Publisher代替ツール

教会、学校、小規模な非営利団体で働いている方なら、Microsoft Publisherとは複雑な付き合いをしてきたのではないでしょうか。

毎週の週報を作るのもPublisher。月刊ニュースレターも。廊下に貼るイベントのチラシも。2009年から同じテンプレートを使い続けている、なんてこともあるかもしれません。

そのPublisherを、Microsoftがサポート終了させようとしています。Microsoft 365は2026年10月1日にPublisherを失い、完全なサポートは10月13日に終了します。もう数週間先のことです。さて、どうしたものか。

非営利団体がPublisherを愛した理由

Publisherは絶妙な位置にいました。レイアウト作業ではWordより高機能。InDesignよりはるかに安い。そして、基本的なパソコン操作ができるボランティアでも毎週の週報を更新できるくらいシンプル。

テンプレートもそこそこ充実していて、学習の負担も軽い。とにかく、ちゃんと仕事をしてくれるソフトでした。

その代わりを探さなければなりません。検討に値する選択肢を紹介します。

ただその前に、誰も触れない大事な話をさせてください。

ツールを乗り換える前に、既存のファイルを変換しておく

「代替ツール」を紹介する記事のほとんどが、このステップを飛ばします。あなたの手元には、何年分(下手をすると何十年分)もの週報、ニュースレター、チラシ、式次第が.pub形式で眠っているはずです。CanvaやWordに乗り換えても、それらのファイルが消えてなくなるわけではありません。

新しいツールを選ぶ前に、今あるものを片付けましょう。.pubのアーカイブを、どこでも使える形式に変換しておくのです。

PubConvertがこの作業を引き受けます。手順は次のとおりです。

  1. pubconvert.comにアクセスする
  2. .pubファイル(複数でも可)をページにドロップする
  3. 出力形式を選ぶ。保管用ならPDF、内容の編集を続けたいならWord。
  4. 「変換」をクリックする
  5. ファイルをダウンロードする

以上です。登録もソフトのインストールも不要で、1ファイルあたり10秒ほど。プレビューは無料、無制限の変換は$49の一回払いです。

古い週報でいっぱいのフォルダを抱えているなら、PubConvertは一度に最大20ファイル(合計2GB)を処理できる唯一のオンラインコンバーターです。何年分ものニュースレターも、1ファイルずつではなく数回のバッチで片付けられます。

既存ファイルの始末がついたら、これから使うツールの話です。

選択肢1: Canva(定番)

Canvaは、小さな組織にとって事実上Publisherの後継になっています。

良い点:

  • 無料プランが実用的
  • あらゆる用途のテンプレート(週報、チラシ、ニュースレター、SNS)
  • ブラウザで動く、インストール不要
  • ボランティアでもすぐ覚えられる手軽さ
  • 非営利団体向け割引あり(Canva for Nonprofitsは無料)

悪い点:

  • インターネット接続が必須
  • 無料プランはブランドキットやストレージに制限がある
  • 使い古されたテンプレートも多い(同じデザインをあちこちで見かけることに)
  • エクスポートの選択肢は十分だが、デスクトップソフトほど柔軟ではない

向いている用途: チラシ、SNS用画像、シンプルなニュースレター、イベント告知

多くの教会や非営利団体にとって、答えはCanvaです。Publisherでやっていたことの8割をこなせますし、登録済みの非営利団体なら無料です。

選択肢2: Microsoft Word + PowerPoint

Microsoftの公式見解は、「Publisherの用途のほとんどは今やWordとPowerPointで対応できる」というものです。あながち間違いではありません。

Wordが向いているもの:

  • テキスト中心のニュースレター
  • シンプルな週報
  • 文章が主体で画像が少し入る文書

PowerPointが向いているもの:

  • チラシやポスター
  • スライド的なレイアウト
  • どのみちプロジェクターで映すもの

限界:

  • 複雑な多段組レイアウトになるとWordは苦しい
  • 塗り足しや印刷余白の扱いはどちらもPublisherに及ばない
  • PowerPointで作ったチラシの印刷物は……印刷されたスライドにしか見えない

すでにMicrosoft 365を契約しているなら、追加費用はゼロです。シンプルな用途なら、これで十分回ります。

選択肢3: Google DocsとSlides

Word/PowerPointと同じ発想を、無料のクラウドでやる方法です。

向いているケース:

  • 共同編集(複数人で同じ週報を編集する)
  • すでにGoogle Workspaceを使っている組織
  • シンプルなレイアウト

向いていないケース:

  • 複雑な印刷向けレイアウト
  • 正確な配置が必要なデザイン

レイアウト作業に関しては、Google DocsはWordより制限が多めです。それでもGoogle中心の組織なら、これで足りるかもしれません。

選択肢4: LibreOffice(無料のデスクトップソフト)- 古いファイルの編集に最適

ブラウザではなくパソコン上で動く無料ソフトが欲しいなら、答えはLibreOfficeです。既存の.pubファイルを実際に開いて編集できる無料ツールは、これだけです。

良い点:

  • 完全無料 - ダウンロードはこちら
  • 古い.pubファイルを変換するだけでなく、開いて編集できる
  • オフラインで動く
  • レイアウト作業ではLibreOffice DrawがPublisherに最も近い無料ツール
  • .odg形式で保存すれば、今後も編集できるファイルが手に入る

悪い点:

  • インターフェースが古めかしい
  • Microsoft製品に慣れていると学習コストがかかる
  • Publisherファイルを開くと書式に差異が出ることがある
  • 複雑なレイアウトは手動での調整が必要な場合も

古い.pubファイルをたくさん開いて編集し続ける必要があるなら、LibreOfficeをおすすめします。ネット環境が不安定だったり予算が厳しい組織にも向いています。単にPDFとして保管したいだけなら、オンラインコンバーターのほうが速いでしょう。

選択肢5: Adobe Express(旧Spark)

Adobeの無料プランがあるデザインツール。コンセプトはCanvaに似ています。

良い点:

  • Adobeらしい仕上がりの良さ
  • テンプレートが充実
  • 無料プランあり

悪い点:

  • Canvaより直感的でない
  • 無料プランの制限がきつめ
  • Adobeのアップセル攻勢がしつこいことがある

CanvaよりAdobe Expressを好む人もいます。Canvaのテイストがありきたりに感じるなら、試す価値はあります。

選択肢6: Microsoft Designer

MicrosoftのAI搭載デザインツールで、Microsoft 365の一部です。

良い点:

  • Microsoft 365を契約済みなら追加費用なし
  • AI機能で短時間でデザインを生成できる
  • SNSやマーケティング素材のテンプレートがある

悪い点:

  • 比較的新しく、機能はまだ限定的
  • Publisherの完全な代替ではない
  • AI生成のデザインは……いかにもAIが作った見た目になりがち

MicrosoftはDesignerをPublisherの精神的後継として位置づけています。同じものではありませんが、すでにMicrosoft 365を使っているなら確認する価値はあります。

本格的なPublisher代替は?

本格的なDTPソフトが必要なら、こんな選択肢があります。

  • Affinity Publisherは$70の買い切り(サブスクリプションなし)。手頃な価格でInDesignに最も近い存在ですが、学習にはそれなりの時間がかかります。
  • Scribusは無料のオープンソース。.pubファイルを開けます。インターフェースは不格好ですが、能力は確かです。
  • Adobe InDesignは業界標準で、価格も業界標準(月$23)。教会の週報には明らかに過剰です。

小規模な非営利団体のほとんどには必要ありません。ただ、複雑な印刷物(冊子、会報誌、年次報告書)を作っているなら、Affinity Publisherは学ぶ価値のある投資です。

現実的な移行プラン

実際のおすすめはこうです。

**1. 古いファイルを今すぐ変換する。**10月13日直前の最後の数週間まで待ってはいけません。前述のセクションを飛ばした方は、.pubファイルを1つpubconvert.comにドロップして試してみてください。納得できたら、残りを一括変換。20ファイルずつ、保管用はPDF、後で編集しそうなものはWordで。

**2. テンプレートを洗い出す。**定期的に使い回しているPublisherファイルはどれですか?それらはWordかIDMLに変換して、編集を続けられるようにしておきましょう。WordはOfficeやGoogle Docsで、IDMLはInDesignやAffinity Publisherで開けます。無料のデスクトップソフトを使い続けたい場合は、LibreOfficeも.pubファイルを開けます。

**3. まずCanvaを試す。**教会や非営利団体の用途のほとんどは、Canvaでまかなえます。非営利団体なら無料です。1か月使ってみてください。

**4. シンプルなものはWord/PowerPointで。**Microsoft 365を契約済みなら、すでに手元にあります。基本的なニュースレターはこれで。

**5. 複雑な印刷物を作るならAffinity PublisherかLibreOfficeを検討する。**Affinityは$70の買い切り。LibreOfficeは無料で、既存の.pubファイルを開いて編集までできます。

厳しい現実

Publisherは唯一無二でした。あの価格であのシンプルさと能力を兼ね備えたものは、他にありません。

移行には慣れが必要です。長年使ってきたテンプレートは作り直しになります。ボランティアは新しいソフトを覚えなければなりません。

それでも、できないことではありません。教会も非営利団体も、これまで何度もソフトウェアの移行を乗り越えてきました。今回も乗り越えられます。

今すぐ始めましょう。期限を待ってはいけません。


古い週報やニュースレターが.pub形式でフォルダに眠っていませんか?今すぐpubconvert.comに1つドロップして、変換の速さを確かめてください。登録不要、インストール不要。問題なければ、戻ってきて最大20ファイルずつ一括変換できます。ファイルのプレビューは無料です。